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家政婦の私が派遣されてきたのは事故の後遺症で記憶が80分しか保たない老数学者のところだった。私と息子の“ルート”は博士を通じて数字の素晴らしさを知り、数字を通して博士との親交を深めて行った。
第一回本屋大賞受賞作。

はじめの方は折角純文学だし現文の訓練に「これは何々の暗示」とか考えながら読もう、と思っていたけれど結局何時の間にやら普通に読んでいました。初志貫徹しないな。
博士の設定が設定なのでかなり悲しい所が多いが、全体にほのぼのとしていて気分の良い小説。数学的な美しさも沢山だが、博士と、家政婦、ルート少年の関係が美しい。
そういえば、割当てられたロッカーの番号が13だと文系は「不吉な数字だな」と思うが、理系は「お、素数じゃん」といって喜ぶそうです。
何故か非売品だ、ということに気が付きました。非売品の本ってはじめて見たかも。
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