歌野晶午「家守」

家に纏わる妄執の短編集。

「人形師の家で」
村外れには大きな洋館が建っていて、ある時３人の子供がその屋敷に探検に行くと、邸の主人に見つかり、歓迎される。その後も子供らは屋敷に遊びに行くのだが。

「家守」
道の拡張工事のために立ち退きを迫られていたが幼いときに誘拐された妹の家を残すため、と頑として拒否し続けていた主婦が突然死んでしまった。状況は事故だったが...。

「埴生の宿」
その割のいいあるバイトとは、ある老人のために死んだ息子に化けて、最後に死ぬ演技をする、と言うものだった。

「鄙」
温泉のためにある人里離れた山村へとやってきたが、そこで思わぬ密室殺人事件に遭遇して･･･

「転居先不明」
東京に引っ越してきたものの、なぜか始終視線を感じる...初めは勘違いと笑っていた夫はある日その理由がわかったと言った。なんと彼らの家は過去に悲惨な殺人が起きた家だったのだ！