A.C.ドイル「シャーロック・ホームズの帰還」（新潮文庫 延原謙：訳）

「空家の冒険」
ワトスン博士、ホームズと意外な再会を果たす。ホームズを狙うモリアーティの残党を嵌める作戦とは。

「踊る人形」
踊っているかのような人形の行列の絵は何を示すのか。有名な暗号もの。

「美しき自転車乗り」
自転車に乗った家庭教師のあとをつける自転車のストーカーは何者か。

「プライオリ学校」
寄宿舎から消えた少年と教師。学校から続く自転車の車輪跡を辿って行くと――。そして少年を誘拐した意外な犯人とは？

「黒ピーター」
船室に見立てた書斎小屋で元船長"黒ピーター"が銛で突かれて殺された。

「犯人は二人」
狡猾な恐喝の常習犯から恐喝の種を取り戻して欲しいという依頼に、ホームズとワトスンはその屋敷に忍び込むことになったのだが。

「六つのナポレオン」
ナポレオン像を次々に破壊していく犯人の目的とは。

「金縁の鼻眼鏡」
隠棲する学者の秘書が殺された。現場の部屋へ続く廊下は教授の寝室と庭とだけ行き来できたが、庭には足跡のような痕跡はなく、寝室にはずっと教授がいたのである。犯人はどこへ消えてしまったのか。現場に残された金縁の鼻眼鏡からホームズは真相へ迫る。

「アベ農園」
アベ農園の主が何者かに殺され、その傍らには縛られた妻、机の上には祝杯らしきワイン、消えた銀食器。最近周辺を荒らしていた強盗段の仕業か？

「第二の汚点」
大切な外交関係の書類が紛失してしまった。書類の場所を知っていたのはほんの数人、誰も書類を盗むような人間ではなかった。時同じくして大物スパイが殺されたことが判明して。

有栖川有栖「モロッコ水晶の謎」

「助教授の身代金」
助教授役を好演した俳優が行方不明に。身代金要求の電話に従ってはみたものの、指示された目印が見つからず失敗。そして？

「ABCキラー」
クリスティーのABC殺人事件のようにAから始まる場所でイニシャルAの人物がころされる。次はBが...この連続殺人犯は本当にABC殺人を再現する気なのか？

「推理合戦」
作家たちの気晴らし

「モロッコ水晶の謎」
居候占い師の取材に来たアリスはパーティーで毒殺事件に巻き込まれる。毒はジュースに仕込まれていたようだが、機会があった人はジュースを飲んでいて自分が服毒する可能性があった。

A.C.ドイル「恐怖の谷」(新潮文庫 延原謙・訳)

領主館で金持ちが散弾銃で頭を撃たれ惨殺された。
窓枠には血塗れの靴跡、しかし領主館は巡りを堀に囲まれ、跳ね橋があげられた陸の孤島だったのだ。
盗まれたものはというと結婚指輪のみ。美しい妻を巡る隠された恋敵の仕業か、はたまた度々漏らしていた「恐怖の谷」でのトラブルか？

殊能「ハサミ男」

被害者の喉にハサミを突き刺す猟奇性からハサミ男の通称を与えられた連続少女殺人犯。しかし狙っていた少女が何者かに先に殺され、しかもその喉にはハサミが？！ ハサミ男はその模倣犯を探し出すことに...

Ｅ.クイーン「靴に住む老婆」

(「生者と死者」改題)
靴屋で成功を収めたコーネリア・ポッツの前夫との子供は変人ばかり。科学者のオールドミス、子供のままでいたがる男、名誉の為に訴訟を起こしまくる男。一方、現夫との子供の双子は会社を実質的に経営し、聡明な娘は婚約中。
そこに訴訟マニアが双子の片割れに決闘を申し込む騒ぎが。エラリー達は丸く納めるために決闘に使う銃弾を空砲にすり替えるが、何故か双子の片割れは決闘で撃たれて。

A.C.ドイル「シャーロック・ホームズの思い出」(創元社推理文庫)

「銀星号事件」
荒野で死んでいた馬丁。消えた競走馬。ネクタイの訪問者と毒。

「黄色い顔」
妻の不審な行動、窓から覗いた生気のない黄色い顔。
隣の別荘に越してきたのは何者なのか。

「株式仲買店員」
ある一流所の仲買会社に就職が決まった矢先、さらに良い条件で雇うと言ってきた人が居たのだが、何やら怪しげで。

「グロリア・スコット号」
学生時代、ホームズは学友の家に招かれたのだが、気の良いその父親には酔っ払いの友人がいて。

「マズグレーヴ家の儀式書」
執事は頸になる危険を冒してまで何のために儀式書を盗み見たのか？

「ライゲットの謎」

「曲がった男」

「入院患者」
相談に来たのは開業医。主治医になる代わりに出資を約した老人は何を恐れるか？

「ギリシャ語通訳」
通訳が連れてこられたのは監禁された男の元だった。

「海軍条約事件」

「最後の事件」
史上最悪の天才犯罪者モリアーティ教授からの逃避行。

A.C.ドイル「バスカヴィル家の犬」(延原謙・訳 新潮文庫)

イギリス西部の湿地の村を代々治めるバスガヴィル家にはかつての家督ヒューゴー・バスガヴィルが悪行の末に沼地で魔犬に喰い殺されたという伝説があった。
その末裔であるチャールズ卿は伝説を恐れていたが、ついに夜の散歩中に何が為か恐怖のあまり心臓発作を起こして急逝した。そこには大きな犬の足跡が残されていたのだった。
そしてアメリカより呼び戻された唯一の相続人であるヘンリーの元には警告の手紙が。

G.K.チェスタトン「奇商クラブ」（福田恆在・訳 創元推理文庫）

「奇商クラブ」
その秘密クラブの会員はそれまでにない全く革新的な商売で生計を立てなくてはならない。
そんな奇商クラブに関連する様々の奇妙な事件に法廷で狂気に取りつかれて退官した元判事・バジル・グラントが出会う。

「背信の塔」
人里はなれた教会で多くの僧侶達の監視の下に守られるダイヤモンドの鎧。しかしそれが盗み出された――？

「驕りの樹」
ある漁村にひときわ目立つ奇妙な老木。それはかつてアフリカよりもたらされた"人食いの樹"だという。ある夜、郷士がこの樹の元へ出かけてそのまま失踪してしまったのだが――。

歌野晶午「正月十一日、鏡殺し」

「盗聴」
「逃亡者　大河内清秀」
「猫部屋の亡者」
「記憶の囚人」
「美神崩壊」
「プラットホームのカオス」
「正月十一日、鏡殺し」

若竹七海「サンタクロースのせいにしよう」

「あなただけを見つめる」
世間知らずなお嬢様の銀子と共同生活する事になった柊子。しかしその家には老婆の幽霊が？　それに気づかない銀子には子供の頃にもひとりだけ幽霊がわからなかったことがあった。

「サンタクロースのせいにしよう」
ご近所のクレーマーがみた死体の謎。

「死を言うなかれ」
銀子の姉の家の近所に住むおばあさんの庭の一角から、根こそぎチューリップが消えた。

「犬の足跡」
どうしてコンクリートには犬の足跡があるのだろう。大雨の中でつけられた足跡の謎、老婆の幽霊の正体。

「虚構通信」
銀子の妹卯子が突然の自殺。そして銀子、柊子共通の友人である夏見のそのまた友人、内木田しのぶからの突然の電話は卯子に殺されかかったという告発で。

「空飛ぶマコト」
飛行機で乗り合わせた気の強い女の子とお坊ちゃんのカップルが大喧嘩。

「子どものけんか」
柊子は夏見と銀子の異母兄竜郎と花見に出かけたが二人が喧嘩、三人が席を離れた間に竜郎のカメラが壊されて。